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一緒に歩こうよ。~特別養子縁組しました。~

一緒に歩こうよ。~特別養子縁組しました。~

カウントダウンの毎日。

その日までにやらねば


その日までのカウントダウンが始まった。
次に電話がかかってくるのは「産まれた」という連絡になるので
その日には指定された病院に向かわなくっちゃいけない、
いつでも出かけられるように荷物をバッグに詰めて
水筒・哺乳瓶・ミルクの携帯用のやつ。あと新生児の肌着。
自分の下着とかいろいろ・・
なんだかすごい荷物になってしまった。
携帯の充電器とデジタルカメラと。。
なんだかいろいろ荷物を詰めて部屋の隅に置いておいた。
でも毎晩電話がかかってこないことをしると
また荷物をつめかえたり
持っていくものを考えたり
なんだか浮足立つってこんなことなんだろうなぁっていう
失敗もいっぱい。
でもそれも気持ちが浮ついていてどうしょうもない。
しばらく留守にするのだからと
ぱんだには外食をするか家でインスタントのものを食べるかを
確認してそれも用意して
留守中にやってほしいことを箇条書きにして
冷蔵庫に貼って置いたりした。

あれもこれも持っていかなくっちゃいけないのかな?
着替えはどれくらいいるかなぁ?
迎える子供は男の子かな?女の子かな?
今までお子さんを迎えた人の話では
事前に性別がわかってる場合もあるらしい。
でも我が家には告知がなかったので子供の服は
黄色のものを用意していた。

ただ少し前に夢をみた。
それはちょっと前に亡くなったプリンの母が出てきて
にこにこしながらこう言った。
「よかったねぇ。お宮参りの衣装はH(姉の子の名前)の
産まれたときに作ったやつがあるからねぇ。それを着せてあげてね」
そう言って姉の子が生まれた時にお祝いで作った
白地に鷹の刺繍の着物を広げていた。
目が覚めた時にもしかしたら迎える子供は
男の子なんじゃないかな?って思った。
夢の中では母が本当にうれしそうに笑っていた。
よかったねぇって何度も言ってくれていた。
なので内心はきっと男の子だろうなって・・

そういえば墓参りのときのお願いも
「苗字を継ぐ子供を・・」ってお願いしちゃったんだし・・

ただ毎日電話をまつだけではいけないので
子供を迎えたらしばらくは外出もままならないだろうし
それまでにやらなくっちゃいけないこととか
やっておこうと思って
とりあえずしばらくは手が回らないだろうと美容院に行くことにした。
白髪染めもしなくっちゃいけないし
パーマもこの先掛けれるかわからない。
きれいなママになりたいし・・ってことで電話待ちの3日目に
美容院に出かけた。
その日も炎天下。
梅雨なのになぁと思いつつ美容院でカットとカラーとパーマを
午前中いっぱいかけて頭を整えることにした。
3時間ほどかかって美容院をでたとき
携帯に着信がいっぱいあることに気がついた。
「なんだろう?」
そう思って折りたたみの電話を開いたところでまた
着信があった。

ぱんだからだった。
「やっとでた!」
「どうしたの?」
「産まれるって!」
「えええええ?だって1週間経ってない・・・」
「すぐに代表さんに電話して!」
「わかった」
携帯の着信にはぱんだと会の代表からなんども電話がはいってるらしい
表示がでていた。
あわてて電話をかけながら
・・いよいよなんだ。
そうつぶやいていた。
耳の向こうで時期的には早い蝉の声がしていた。


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